ダメ人間で、果報者な私。

あけましておめでとうございます。
近藤洋菓子店は、昨年末、閉店致しました。
9年間と数ヶ月の間、
たくさんのお客様に育てられ、代々のスタッフ達に支えられた、私の店。
感謝の気持ちは筆舌に尽くし切れません。

閉店告知後の日々はクリスマスシーズンとも重なり、恐ろしく慌ただしく過ぎ去り、
店を片付け終わった今も、未だラストスパートの動悸が止まらない状態です。

たくさんのお客様が、最後だからと頻繁に御来店下さいました。
たくさんのお客様から、今後への激励のお言葉を頂きました。
たくさんのお花やプレゼントやお手紙やお名刺まで頂きました。
今まで御注文頂いたケーキ達を毎回大切に写真に収めて頂いてたものを、素敵なアルバムにしてくださった方。お子様が書かれた愛らしいお手紙を下さった方。また何か始める時にはここにとご住所やメールアドレスを下さった方。お電話で直に私にと有難いお言葉を頂いた方。この写真にも入らなかった程に沢山のお花を頂いたので、店の最後の経費は、花瓶代でした(笑)。
身に余り過ぎる光栄です。。。
果たして私がそんな物を頂ける程の人間に、この10年弱で成長できたかどうか。

ご存知の方もいらっしゃるかと存じますが、私は娘が1歳の時に店を始めました。
可愛い可愛い赤子との蜜月の日々は一転、心身のバランスを保つのが精一杯な多忙な日々が始まりました。娘は一歳になったばかりで、週6保育園にお世話になりました。

こんなにも忙しいママはそうそういないだろうと思っていた私。
でも保育園で、沢山の多忙極まりないママ達と出逢いました。
そして彼女達は、眩しい程にバイタリティーに溢れていました。
正社員フルタイム勤務でしっかりとお子様達を躾け育て、その上ご自分の趣味もしっかり楽しむママ。
女手一つで3人のお子様を育てるママ。
若くして会社役員という重役を背負うママ。
朝一番に来て、夜最後に引き取りに来る長時間勤務、でも休日は子供達の習い事のフォロー、豪華な手作りケーキ、ベランダ菜園、等等、子供達にたっぷり愛と時間を捧げるママ。
出産前の仕事はお休みしてもPTA役員他あらゆる学校の活動に積極的に携わり、塾の先生のパートもこなすママ。
こんなママ達はみんな一様に、いつも笑顔でとても明るくエネルギッシュ、周囲の人が自然と集まってくる。
それに比べ、疲れた顔辛い顔して、しっかり者のスタッフ達に支えられてばかり、私は何と狭く小さく収まった人間だろうと、こんなんじゃダメなんだと、いつも感じていました。
最後の2年間のスタッフ達は20代前半と若く、職人志望だけど入った時は全くの初心者でした。
かつてない程声を荒げた事もあり、自分の人としての未熟さを痛感した日々でした。

そう、私はネガティヴなダメ人間、と、自己評価しています。

ただただ、ケーキ作りが面白くてたまらないということだけで続けてきた、いつまでも続けられそうだった、ケーキ屋の仕事。
でも、突然に岐路が足元に現れ、店をたたむ決断をした私。

この決断が出来た理由は、ネガティヴ人なりの小さな自信が付いたからかも知れません。

私は常に、人としてはバイタリティーのある周囲の女性達を、職人としては尊敬するパティシエの方々を、自分と比べ、ダメだダメだこんなんじゃ全然ダメなんだと思って普段過ごしているのです(笑)が、
いざ、例えばケーキ作りの作業の難しい所に取り組む時は、
「イケる、出来る、一発でキメる」と、心中無意識にルーティーンの如く唱えており、そこに迷いや恐れは無くなりました。

それは10年近く日々薄い紙一枚ずつくらいを積み上げてきた、店主としての経験が作り上げた自信。
(本当はキリよく10年やりたかったですけどね)

でも、その年月を支え続けてくれたのは、お客様皆様と、一緒に頑張ってくれたスタッフ達全員。

私は、本当に果報者です。

このブログは、続けていこうかと思っております。
読んで下さっていた方が、思っていた以上にたくさんいたことが閉店を前に分かったという事もありますが、単純に、文章を書くのが嫌いでないということもあります(笑)。

当分は、ただの私のたわいない日々を綴ったブログとなるかも知れませんが
お付き合いいただけると幸いです。

レシピなんかも時々載せられたらなと思っております。

今の所は全く未定ですが、また何か始められるような時が来たら、ここで告知させていただきたいと思っております。

長い間、本当にありがとうございました。
たくさんの感謝を込めて。


稲田有美
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by kondouyoogashi | 2017-01-03 10:50 | 日々雑記 | Comments(0)
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この店は、閉店致しました。が、blogは続く…


by kondouyoogashi
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