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No. 1ということ。

来週火曜日より、来々週金曜日までお休み頂きます。宜しくお願い申し上げます。
毎日強烈な暑さが続きますが、如何お過ごしでしょうか。
我が娘は、暑さなどお構いなしに、
テニス、スイミング、お友達との遊び、理解不可能な寝相、と、
一日中絶え間なく体を動かし続ける夏休みを過ごしております。

さて、娘の通うテニススクールには、小学生の全国制覇を果たした選手(以下A君)がいます。
以前に当ブログで書いた、偶然にレンタルコートで隣り合わせた男の子です。
年間に全国大会が3つあり、数ヶ月前そのうち一つの大会で見事優勝、
三冠を狙っていたと察しますが、昨日終わった二つ目の大会では惜しくも準決勝で敗退。
皆んなが自分の首を狙って来る。周囲の期待。そして自分自身の、次も勝ちたいという強い強い思い。
小学生王者であるというプレッシャーは、私なんぞには計り知れないです。
いや、そもそもこの世の何%の人間が人生でそんな立場を経験すると言うのでしょう。
悔しさもバネにしての次の大会でのリベンジ、応援しています!

で、娘は、A君の他にも全国大会出場者やその他の大会での優勝経験者等、自分と雲泥の差のある子供達のすぐ隣でレッスンを受けているわけで。
そんな環境を娘は一体どう感じているのかと常日頃気になっていました。
娘は天然のマイペースで、憧れや羨み、他人に対し負けたくないという気持ちがあまり見られません。
A君達の練習をフェンスにかじりついて見る、なんてこともしません。
そんな娘に、上手くなりたいという気持ちが足りないのかと少々苛立ちを感じていました。

しかし、A君のことは気にして見ていたようで、例えばかなり遠目でも服で彼だと分かっていたり。
そしてなにより、娘が産まれてから初めて、はっきりと「かっこいい」と言った唯一の男の子がA君なのです。(確かになかなかのイケメン)
恋しちゃったか?と思い、探ってみたけどそういう感じではなさそう。

なんだろなぁと思っていたところ、昨日、娘がおもむろに
「私、A君に会うまでは、1番なんて当たり前だと思ってたんだ」
と言ったのでした。どういう意味か聞こうとしましたが、語彙力足りず説明するのが面倒なのか
そのまま流してお絵書きを始めてしまいましたが、多分こういうこと。

娘は今までの人生の中で、小さなNo.1を幾度か経験してきました。
保育園の駆けっこNo.1、クラスの女の子でマラソンNo.1、自由研究の賞状、逆立ち上手クラスでNo.1
などなど。幼い子供の、全く本格的でもない、取るに足らない、小さな小さなNo.1。

でも、それが娘の世界の全てだったわけです。それにより今まで、自信や自己肯定感を身に付けてきたのです。
それが、テニススクールで、日本一という桁違いの快挙を成し遂げた3歳年上の男の子に会い、
日々彼の努力する姿と鍛錬で得た素晴らしい技術を近くで見て、
本当の、本物のNo.1とはこういう事なんだと、娘なりに理解したんだと思います。

そしてそれは、産まれて初めて、心底から純粋に尊敬する人との出会いだったのだと思います。
(それが証拠に、先日テニス経験者のママ友がA君のクラスの練習見てみたいなあと言った時、娘は目をキラキラさせて、ぜひ来て!見て欲しいの!と言ったのです。)

勝つことは、簡単でないこと。勝ち続けることは、もっともっと、本当に困難なこと。
上に行っても行っても、着いたと思ったらまた上がある。着いた場所に先にいた人は、
更にその上を目指し、努力し、苦しんでいる。
でも、下には、自分の成功も敗退も、かっこいい姿も落ち込む姿も、
全てを見て、目指し、尊敬し、糧にし、そして応援するたくさんの人達がいる。
娘は、そのうちの一人になりました。
A君の頑張りに、心から感謝しています。

話を途中で流した娘に、
「で、結局あんたは、あのスクールに入って良かったと思ってるの?」
と尋ねたら、
「うん!」
と、だけ、元気に答えました。

お母さんは、それだけで充分…いや、でも、A君やスクールを誇るのでなく、
自分を誇れるように頑張って欲しい…
しまった、こういう親からのプレッシャーが子供を潰すのか⁇

親の苦悩は永遠に続きます。

by kondouyoogashi | 2015-07-31 15:41 | 日々雑記
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この店は、閉店致しました。が、blogは続く…


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